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宮崎吾朗 - ゲド戦記

ヒットメーカー, エンターテイナーとして期待され応えてしまえる宮崎駿監督とは全く別で, 映画を作ろうとしてる気がします. 娯楽だけしか(興行的に)評価されない中では貴重な存在です. その点に関しては応援したいぐらいです. もしかしたら宮崎駿監督もこの様な作品を作りたいのかもしれません. 周りがそれを許してくれないだけで.

監督自身がゲド戦記を消化し過ぎていて要点しか見えなくなっていて, 筋道が抜けている気がしました. 大事な一つのことを色々な視点から「コレでもか!コレでもか!」って程何度も描写しています. だから観客は全部を理解する必要は無く, 一つに納得できれば良いのだと思います. 結局は一つのことしか言ってません.

テーマはわかり易く, 伝えてるだろう事を(勘違いでも)ハッキリ感じ取れたので楽しめました. ジブリで言うと「風の谷のナウシカ」, 「天空の城 ラピュタ」, 「もののけ姫」と同じ系統です. ジブリ作品にアニメーションの躍動感しか求めていない人は完璧に裏切られます.

「天空の城 ラピュタ」ですが, アレって結構「嬉しい誤算」がもたらす話. もし, 物語の主人公がパズーとシータの親の代だったら, ラピュタを「隠蔽する側」と「あばく側」で血が流れちゃう. それを, 家族を知らない子供二人が, 忘れ形見のラピュタを, 過去の因縁を断ち切るために壊すのが凄い所. 「戦争の歴史を清算できたら良いですね」って話. と, 最近やっと気付いた. 戦前と戦後の間で国家や民族が感情を連鎖させていくと, こうは上手くいかない.,,

こっから下は原作を読んだことが無い人の妄想.


簡単にまとめちゃうと, 「どっちも大事な二元論」. 最初の引用に全部書いてあります. 後は実感できるかどうかです.

自由を求めた竜と贅沢を求めた人の逸話がありました. 竜の自由の結果の象徴はアレンで, 人の贅沢の結果の象徴はテルーだと思います. 冒頭の竜の共食いは, アレンの行動も表しています. 人の世に姿を見せた竜は, 俗世に降りた王族のアレンです.
途中, 街の中で影に怯えて逃げるアレンの描写の後に, 人狩りにあうテルーの描写が続きます. 自由しか知らないアレンは自由の代償に怯え, 贅沢を求めた人のツケはテルーにまわって来ています. 二つに別れながら, 竜と人は結局同じ問題を抱えています.
途中, テルーの歌にアレンが涙を流すシーンがあります. 歌詞がアレンとテルーが渇望しているものを説明しています. 空は自由の象徴で孤独の象徴. 空と大地では見えてる空が違います(今思ったけど, 「空」って漢字を作った日本人はオモロいね). テルーが欲しているモノはアレンにあり, アレンに必要なモノはテルーにあることがわかります. つまりは無い物ねだりで「どっちも大事な二元論」(個人的にココがこの映画のクライマックス).

次にクモの話です. ここでも「生と死」で二元論. 生と死の両方が必要であることは, 世界(人間社会)のバランスの崩壊と魔法の摂理が説明しています. もっと具体的な例はアレンとテルーです. この辺りは正直どうでもよかった. ぶっちゃけ「生と死」の問題を取り上げなくてもアレンとテルーが和解するだけで全てを表現できる様な気がします. しかし, 二元論を適応すると本質で繋がる「生と死」の問題が, より観客に視野を広く持ってもらえるので必要なのかもしれません.
脇道にそれますが, 何で追いかけっこがあんなに長いんでしょう? 見せ場を作るためだけでしょうか? 無理にエンターテインメントしてる気がしました. 逸そのこと全部本質だけでも良かった気がします.

最終的にアレンとテルーは真の名をあかすことで互いを理解し, アレンは剣をひき人のしがらみを手に入れ, テルーは竜になり人のしがらみから解放され, 互いに足りなかったモノを得たことが象徴されています. アレです.「この夏、竜と人はひとつになる」です. あぁダッサー. なんでテルーがホンマに竜になるかはサッパリ理解できんかったけど.

本質的な理論を明示してる作品なので, 刺激を受けて発展する余地がいくらでもあるので, 楽しめます. テーマ自体はちょっと古くさいけど.


エンディング聴いてて, 新居昭乃氏繋がりで「パルムの樹」みたいなことしたいんかなぁって思いました. この映画が評価されるなら「パルムの樹」も評価されるんかなぁとか.

最後の方の作画が「汚い!手抜き!」とか言われてるようですが, アレはやっぱり浮き過ぎです.,,かなり強めに修正入れないと(笑) 全体的にもっと好き勝手やってれば良かったんでしょうが.,, 橋本晋治氏の配置は難しいですね(笑).
途中のおばちゃん二人は大塚伸治氏らしいです. そう言われれば「東京ゴッドファーザーズ 」のオカマを連想します. ある意味コッテコテ.
今回, 作画で一番気になったのは走りのバリエーションです. 色々リズムがあるんですね. 大概早かったけど. テルーは結構ガサツなのに女の子走りしてて「エー, そうなん?」って思いました. 馬小屋(?)を怒って出て行く時の入り口に当たる桶の印象が強かったためです. もし, 「手を胸に, 前屈みに, 声をあげるシーン」なんかがあったら多分劇場で凹みましたよ(笑).
冒頭の竜, ウサギの芝居, 柱を引き抜くテルー, 殺陣等ジブリらしからぬ作画が少し見れたのでオモシロかったです. この辺りはI.G作品常連の人達がやってたりするのかな?

2006.08.18 | | Comments(0) | Trackback(0) | 映像 / 劇

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